すべての子供達に教育の機会を第1回タイ・スタディツアーを開催(社会貢献部)

 令和5年12月22〜29日の日程で、当財団が初めて主催をする第1回タイ・スタディツアーを実施しました。(共催:一般財団法人 麗澤海外開発協会) 参加者は麗澤高校生9名、大学生2名、社会人4名の15名です。

ミヤンマー人子弟への教育現場を視察

 一行はまずタイの首都バンコクに着きました。経済発展著しいタイのバンコクは、その繁栄の裏に世界一の格差があると言われおり、現在でも約2000のスラムが存在し、そこで暮らす子供たちが十分な教育を受けられない状況にあります。

 バンコクのオーンヌット64小路にあるスラムには、バンコク中から集められたゴミが集積する場所がいくつかあり、多くのミヤンマー人が国境を超えてゴミの仕分けの仕事のために住んでいます。タイ政府も経済発展を支える労働力として、ミヤンマー人の就労を黙認しています。
 問題はそのミヤンマー人の子供たちはタイ語がわからず、タイの公立小学校に通うことができないことです。このスラムはJILAF(Japan International Labour Foundation-Thailand)が教育支援事業を実施し、麗澤海外開発協会は2020年度からこの事業を支援しています。
 この日、一行はコミュニティへクリスマスパーティに参加。その後、ミヤンマー人の子供にタイ語を教えるモバイルラーニングセンターを視察しました。ゴミ処理施設の一画にある、柱が折れ曲がったわずか6坪ほどの部屋が教室とのこと。18人のミヤンマーの子供が、タイの小学校に通える語学を身につけるべくタイ語を懸命に学んでいました。恵まれた環境の中で学ぶ日本の高校生や大学生にとって、過酷な環境の中でも「学びを得たい」と、勉学に励む子供たちの姿が印象に残ったようです。

 

メーコック財団でボランティア作業

 タイ3日目の12/24、一行はバンコクを離れ、ミヤンマーとラオスに隣接するチェンライ県にあるメーコック財団に来ました。メーコック財団はもともと1992年より山岳民族を対象とした麻薬治療とリハビリや職業訓練を実施、その後、2000年からは麻薬患者の親を持つ子供や教育を受けられない子供たちを受け入れ、教育支援をしてきました。子供たちの世話をするのは、メーコック財団代表のアノラックさん。現在は4歳から19歳まで21人の子供たちがこの財団で集団生活をして、学校に通っています。
 このメーコック財団はアノラックさんのご主人のピパット先生が設立、また麗澤大学名誉教授の竹原茂先生も設立に関わられ、麗澤海外開発協会では設立当初より活動を支援してきました。
メーコック財団で元気に遊ぶある4歳の男の子は、父親がアルコール中毒と麻薬中毒になり、行政からの依頼でメーコック財団に依頼があったとのことでした。この地域では幼少の子供を預かる施設はなかなかないため、メーコック財団は行政からも頼りにされている存在と伺いました。
 一行はメーコック財団内の環境整備のボランティア活動にも参加。敷地内にある教会の外壁と内壁をペンキで塗り直すという大きな仕事に午前中の約3時間、心を添えて作業をしたところ、教会は見違えるほどになりました。

「受ける人より、与える人になれ」

 この言葉はピパット先生が大切にされた言葉です。ピパット先生がご逝去された後、ご夫人のアノラックさんが遺志を継いで、ここで子供たちを育ててきました。スタディツアー参加者たちは教育支援をするメーコック財団を守ってこられたアノラックさんの強い意志と行動力に大きな感銘を受けました。

 日本を離れてタイでの8日間、高校生9名を含む参加者15名にとって、世界から日本を見る貴重な機会となりました。
 令和6年度も同時期に第2回のタイ・スタディツアーを開催予定です。皆様のご参加をお待ちしています。