理事長挨拶

「人づくり」による「国づくり」を

公益財団法人モラロジー道徳教育財団 理事長 廣池幹堂

 モラロジー道徳教育財団は、大正15(1926)年、法学博士・廣池千九郎が創立。以来、96年にわたって、モラロジー(道徳科学)および倫理道徳の研究と、これに基づく社会教育と道徳教育を推進する、内閣府認定の公益財団法人です。

 いつの時代にあっても、国づくりの根本は人づくりであり、人づくりの基本は道徳教育にあります。先人が長い歴史の中で育んできた、伝統文化や勤勉・正直・礼節・質素・忍耐・倹約・親孝行などの「よき国民性」を次の世代に伝えていくことは、道徳教育の使命です。親から子へ、子から孫へと世代を重ねて道徳性を育む「累代教育」の実現が必要不可欠だといえます。

 私どもは、全国各地でセミナーや講座、講演会などを開催し、「よい心づかいでよいことを行う」ことの大切さを提唱しています。小学生を対象とした家族のきずなエッセイ募集や地域の清掃奉仕、災害復興支援などの各種ボランティア活動も積極的に展開。当財団の理念・目的に賛同する方々が、全国500の地方組織を拠点に日々実践を積み重ね、よき社会づくりに貢献しています。

 当財団は、昨年、モラロジー研究所から名称変更し、4年後には創立100年を迎えます。21世紀は心の時代であると同時に、「いのちの時代」でもあります。混迷を極める現代だからこそ、創立の原点を胸に、確かな国家観を持った人材の育成、正しい歴史認識に基づく道徳教育を進め、広く社会に貢献する団体を目指すとともに、強い絆で結ばれた家庭、互敬の精神に満ちた社会、世界の国々から信頼され尊敬される「道義国家日本」の再建に向けて取り組んでまいる所存です。

 今後とも皆様のご理解とご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

令和4年4月吉日

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