【速報】「道経一体 国際シンポジウム in 台湾」を開催――創立100周年記念事業に日台の経営者が集う

 モラロジー道徳教育財団は、創立100周年記念事業の一環として、9月27日(土)、台湾・台北市の張榮發基金会国際会議センターにて「道経一体 国際シンポジウム in 台湾」を開催しました。(共催:張榮發基金会、後援:台中市愛教育国際蘭馨交流協会、淡江大学、日本道経会、麗澤大学)

 本国際シンポジウムは「三方よしと持続可能な企業・団体経営について考える」をテーマに掲げ、日本と台湾の企業経営者・幹部をはじめとする約250名が参加。当財団の創立者・廣池千九郎(法学博士)が提唱した、道徳と経済の調和をめざす「道経一体」「三方よし」の理念と実践事例について、国際的な視点から議論する場となりました。

 開会にあたり、廣池幹堂理事長が主催者挨拶を行い、冒頭、9月23日に台湾東部で発生した台風18号の被災者の方々に対し、お悔やみとお見舞いの意を表しました。そして、今回のシンポジウムが日本と台湾の絆をより一層深める一助となるとともに、「道経一体」「三方よし」の理念を通じて両国の企業・団体がますます発展し、世界の繁栄に貢献していくことを願う旨を述べました。

 続いて、日本企業の台北駐在員を経て同地で独立し、再来年(2029年)創業50周年を迎える陶磁器等の専門商社・皇居企業㈱の久志本一彌会長(麗澤大学名誉博士)による基調講演が行われました。

 その後、台湾を代表する化学メーカー・永光グループを率い、産業界を長年牽引してきた陳定川名誉会長(淡江大学名誉博士)の特別インタビュー映像が上映されました。

 パネリストによる発表では、台湾永光化学工業㈱の経営を24年以上にわたり担い、環境配慮型経営や産学連携の推進に尽力してきた陳偉望社長、創業130年を超える日本の老舗繊維メーカー・長谷虎紡績㈱の長谷享治代表取締役社長、台湾経済界を代表するエバーグリーングループの創業者・張榮發氏の志を継ぎ、長年にわたり文化・教育・公益事業を推進してきた㈶張榮發基金会の鍾德美執行長が登壇。ディスカッションでは、「道経一体」「三方よし」の理念に基づく経営のあり方や、持続可能な企業づくりへの取り組みについて活発な議論が行われました。最後に、「道経一体」「三方よし」の理念と実践を学ぶ経営者の全国組織である(一社)日本道経会の生田泰宏会長が閉会挨拶を行い、本シンポジウムを結びました。

 また、当日は多くのご来賓にもご臨席いただき、孔子第79代裔孫で大成至聖先師奉祀官の孔垂長氏をはじめ、当財団の関連法人である㈻廣池学園(麗澤大学、麗澤中学・高等学校、麗澤瑞浪中学・高等学校)と姉妹校提携を結んでいる台湾各地の学校関係者も数多く出席されました。

 創立100周年の節目にあたり開催された本国際シンポジウムは、今後の日台連携をさらに深める機会になるとともに、「道経一体」「三方よし」の理念に基づく持続可能な企業・団体経営の実現に向けた新たな展望を示す第一歩となりました。

開会挨拶:廣池幹堂 モラロジー道徳教育財団 理事長
基調講演:久志本一彌 皇居企業株式会社 会長
特別インタビュー映像:陳定川 永光グループ 名誉会長
パネリスト発表:陳偉望 台湾永光化学工業株式会社 社長
パネリスト発表:長谷享治 長谷虎紡績株式会社 社長
パネリスト発表:鐘徳美 財団法人張榮發基金会 執行長
パネルディスカッション進行:藤井大拙 企業センター長
閉会挨拶:生田泰弘 一般社団法人日本道経会 会長