3月26日、廣池千九郎中津記念館(大分県中津市)において、「廣池千九郎生誕記念の集い」を開催(主催・九州ブロック協議会会長会)。対面(九州地区限定)では263名が参加し、オンラインによるライブ配信で多数の方が視聴しました。本行事は、当財団の創立者・廣池千九郎博士を偲び、その遺志を受け継ぐことを決意する場として、毎年行っております。
山本愼一郎理事による開会挨拶に続き、廣池幹堂理事長が登壇。中津で生まれた廣池博士の人生を振り返り、
「博士は、母親のりえより『親孝行せよ。親孝行する人に悪い人はいない』と言われて育ってきた。現在、親孝行があまり顧みられなくなっていることは残念である。今必要なのは、何も特別なことではなく、日本が本来持っていた習慣や伝統を思い出し、実行することではないだろうか」
と述べ、博士の業績や事蹟に学びながら「家の伝統」「国の伝統」が揺らぐことを避け、新しい時代の道徳はどうあるべきかを考えていかなければならないと強調しました。また、「天命に従いて曲に人事を尽くす」という博士が残した格言を紹介。参加者や視聴者に向けて「人づくりによる国づくりに、お互いに尽力してまいりましょう」と呼びかけました。
続いて行われた記念講演では、「祖述――誠の心はいかに受け継がれるのか」と題して、矢野篤・廣池千九郎記念館副館長が壇上へ。矢野副館長はスライドを使って講演を展開。井出元・記念館館長の著書『祖述』の補足として語る旨を前置きし、二代所長の廣池千英先生が、創立者の理想を胸に徳を継承するという意思をもって受け継いだ(祖述)ことを解説していきました。また、講演を終えるにあたり、千英先生の姿と声を放映しました。
最後に、水田稔大分県モラロジー協議会会長が閉会挨拶を行い、来年の集いでも元気で再会できるよう期待を述べ、会が幕を閉じると会場から大きな拍手が湧きました。
降り続く小雨の中、それを跳ね返すような熱気あふれた集いとなりました。
① 創立者の生家
② 銅像と一緒に
③ 記念館を見学
④ 山本愼一郎理事による開会挨拶
⑤ 廣池幹堂理事長による挨拶
⑥ 記念講演を行った矢野 篤廣池千九郎記念館副館長
⑦ 記念講演テーマは「祖述」
⑧ 閉会挨拶に立った水田 稔大分県モラロジー協議会会長
⑨ 閉会後は地元名物唐揚げなどがふるまわれました