令和4年 伝統の日「感謝の集い」を開催

 

 モラロジー道徳教育財団(千葉県柏市)は、関連法人である学校法人廣池学園との共催で、毎年6月の第1日曜日に伝統の日「感謝の集い」を開催しています。この集いは、両法人の創立者・廣池千九郎(法学博士)によるモラロジー(道徳科学の学術名)の創建の目的を再確認するとともに、さまざまな先人・先輩の恩恵に感謝し、その恩恵に報いる心を新たにする日として開催しています。
 本年も、新型コロナウイルス感染症対策のため、オンラインによるライブ形式で開催。6月5日、当法人の理念・目的に賛同する全国の会員や海外の関係者が、公式ホームページの特設ページを通じて視聴しました。

 

 

◆「原点に立ち返り、創立100年に向かって」

 当財団と廣池学園の近況を紹介したオープニングムービーの上映後、廣池幹堂理事長による挨拶がライブ中継されました。

 廣池理事長は、冒頭、春の叙勲で私学振興の功績により旭日中綬章を受章したことに触れ、麗澤教育の関係者と麗澤教育を支える全国の会員に向けて謝辞を述べました。また、新型コロナウイルスへの対応に尽力されている医療関係者をはじめ、国防の最前線にある自衛隊、海上保安庁、警察、消防など、国民の生命・財産・安全を守るために尽力されている方々に感謝と敬意を表しました。

 その後、混迷を深める内外の情勢について、ウクライナに対するロシアの侵略を例に挙げ、「国民の安心・平和な暮らしを守るために、国家はどうあるべきか。独立と自由をどのように守っていくのか。ウクライナ問題は今、私たち日本人に本質的な問いを突き付けている」と述べ、サンフランシスコ講和条約から70年、沖縄復帰から50年という節目の今年、私たち日本人一人ひとりに「覚悟」と「責任感」が求められていると強調しました。

 続いて、世界の現実からかけ離れた現行憲法の不備や戦後教育の問題について触れるとともに、「日本再生の根本は教育の再生、すなわち責任ある国民の育成であり、その柱は道徳教育にほかならない」と訴えました。
 また、日本国民のみならず、世界から尊敬を集める皇室や昭和天皇の事績を紹介し、正しい家庭観・国家観・歴史観を次世代に伝えていく「人づくりによる国づくり」の重要性について述べました。
 さらに、「21世紀は心の時代と言われるが、加えて『いのちの世紀』でもある。道徳とは、かけがえのない『いのち』を守り、育み、次の世代につなげていく責任を、一人ひとりが全うすることに他ならない」と述べ、個人間でも国家間でも「自分ファースト、自分オンリー」の考えを改め、お互いが尊敬し合う「互敬の精神」が今こそ求められていると力説しました。

 最後に、3つの格言「伝統を祖述して義務を先行す」「深く天道を信じて安心し立命す」「途中困難最後必勝」を引用し、会員の益々の活躍を祈念するとともに、「私たち一人ひとりが『伝統尊重の精神』を受け継いで堅実に歩んでいくことが、世界の平和、人類の安心・幸福へと続く道であると確信します」と結びました。

 理事長の挨拶後には、全国3か所を結ぶライブ中継を行いました。初めに、①来年2月に伊勢で開催する「全国青年大会in東海」実行委員メンバー(宮田祐嗣実行委員長)、続いて、②創業135年を迎え累代で道徳経済一体経営を志す長谷虎紡績㈱・長谷享治社長、最後に、③行政や地域と連携して作文募集事業に取り組む大阪旭事務所(木野稔代表世話人)の方々から、それぞれの活動の様子や今後の抱負が紹介されました。

 

中継:「全国青年大会in東海」実行委員、場所:伊勢神宮 内宮

 

中継:岐阜県羽島市の長谷虎紡績株式会社

 

中継:大阪旭事務所

 

◆記念講演会

 午後からは、4つの記念講演会(①出版記念インタビュー、②道科研シンポジウム、③時事講演会、④健康講演会)を一斉配信。6月30日までオンデマンド配信を行っています。

 

 

◆オンライン物産展

 6月1日~30日まで、全国の会員企業がオンラインで出店する「応援購入!オンライン物産展」を開催しています。「三方よし経営」「道徳経済一体経営」に取り組む企業(129社)が出展し、限定商品や特別価格商品など約600点の商品・サービスを出品しています。