道徳の授業:よりよく生きる喜び

分類:D4 A4 A5

初心忘るべからず

 「初心を忘れるな」とよくいわれます。初心とは、志を立てるとき、初めて事に当たるときの純粋で真剣な気持ちのことです。能を大成した世阿弥(一三六三~一四四三?)の『花鏡』には、次のようにあります。

 「是非初心を忘るべからず。時々の初心を忘るべからず。老後の初心を忘るべからず」

 私たちは少年時代以降、自分自身の成長に応じてその都度大小の志を立て、「初心」を持ちます。「志ある者は事ついに成る」(『後漢書』)ともいうように、志がしっかりしていれば、どのようなことも最後には成し遂げることができるのです。

 年の初めに当たり、新たに志を立て、「初心」を奮い起こし、目標に向かって努力をしていきたいものです。「千里の道も一歩から」といいます。しっかりとした指針を持って、一歩ずつ、着実に歩んでいきましょう。


『ニューモラル』233号
『366日』1月1日

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