分類:D3
在日留学生が感動した感謝の助成金
1989年3月、円高日本で苦学する在日留学生を対象に「君は日本で日本の何を学ぶか」というテーマで論文募集が行なわれました。
その時、入選者24人に、総額1千万円の助成金を贈った、ある企業の創業者社長のNさんは、「日本人はいま病んでいます。経済で少しばかり成功しましたが、心は貧しくなりました。いまの平和や繁栄は世界の人たちのおかげなのです。このささやかなお手伝いは、そのお礼と罪ほろぼしです。感謝するのは私どものほうです」と挨拶をしました。
この挨拶に、留学生たちは深く感動し、また、これで勉学が続けられると思うと、体がふるえるほどの幸せを感じたと語っています。
一方、Nさんも「感謝の心が通じて、こんなにうれしいことはない」と感激したそうです。
『ニューモラル』244号,『花束』