道徳の授業:自然愛護

分類:D2 A4

ハチドリの教え

 ワンガリ・マータイさん(1940~2011)は、祖国ケニアの貧困と自然環境の崩壊に心を痛め、植樹を思い立ちました。それはいつしか多くの人の共感を呼び、何もなかった荒れ地に木が生え、美しい川が流れ、小さな生き物たちも戻ってきました。

 マータイさんは、このグリーンベルト運動を興したころのことを、エクアドルに伝わるハチドリの話に重ねて語ります。――大きな山火事が起こったとき、ハチドリはその小さなくちばしに水を入れ、なんとか火を消そうとしました。他の動物たちは「こんなに大きな火事なのだから、そんなわずかな水ではどうしようもない。どうせ何もできないんだ」と言いました。でもハチドリは「私は私にできることをしているのです」と答え、水を運び続けました――(参考=『毎日新聞』平成17年3月12日付)

 それは“自分は自分にできることを”との思いから始まっていたのです。


『ニューモラル』432号
『366日』11月6日

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