分類:D1
親との精神的な絆を問い直す
「孝は百行の本なり」といいます。これは、自分を生み育ててくれた親・祖先に対して孝養を尽くすことこそ、あらゆる道徳実行の基本であることを教えたものです。
親が存在しなかったら、私たちはこの世に生を享けることはなかったでしょう。そして、父母の先には祖父母が、さらにまた曾祖父母が存在しています。そこには、遠い過去から一筋につながる「いのちのつながり」があります。親に心を向け、孝養を尽くしていくことは、連綿と受け継がれてきた「いのち」を見つめ直すことにつながります。同時に、これからいのちをつないでいく子供や孫とのつながりを考えることでもあるでしょう。
親子や家庭の問題を発端とした悲しい出来事が多発する現代だからこそ、私たちは自分の親との精神的な絆を今一度しっかりと問い直したいものです。
『ニューモラル』454号,『366日』6月6日