道徳の授業:
伝統や文化の尊重・国や郷土を愛する態度

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分類:C6

水を生かす、人を生かす

 京都・天竜寺の管長だった滴水禅師が、備前国(岡山県)、曹源寺の傑僧・儀山のもとで宜牧という名で修行に励んでいたころの話です。

 ある夏の夕方、手桶の使い残った水を地面に捨てたところ、とたんに儀山から雷のような大喝をくらいました。

 「水を捨てるとはなんたることだ。わずかな水でも、木の根本にかけてやれば木も喜ぶし、水も役に立つ」。

 それ以来、宜牧は一滴の水もおろそかにすべきではないと肝に銘じ、自分の法号を滴水と改め、修行に励みました。

 この物を生かそうとする心づかいは、物に対してのみ発揮されるものではなく、人に対しても発揮され、人を生かし、人を育て上げるのです。

 一滴の水を大切にする人は、人を大切にする人です。


『ニューモラル』171号
,『一日一話』11月15日

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