道徳の授業:
よりよい学校生活・集団生活の充実

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分類:C5 B1 B5

食事を共にするときの「思いやり」

 Yさん(50歳)が三十数年前、高校入学を機に寮生活を始めたころのお話です。

 その寮では四人部屋で、一年生から三年生までが一緒に寝起きし、食事も部屋単位で行います。

 ある日の食事時、一人だけ早々に食べ終わってしまったYさんは、皆が食べ終わるのをじっと待っていました。

 一方、隣に座っていた二年生のT先輩は、楽しく会話をしながらも、どうやら三年生のペースに合わせて食事をしているようです。不思議に思ったYさんが後でT先輩に尋ねると、こんな言葉が返ってきたといいます。

 「自分が相手のペースに合わせれば、相手はゆっくり食べられる。そのほうが、お互いに楽しく食事ができるじゃないか。僕も先輩からそう教えてもらったんだよ」と。

 人と食事を共にする際、“待たせては悪い。早く食べなければ”と思ったことはありませんか。相手にそんな気兼ねをさせないことも「思いやり」なのです。


『ニューモラル』461号
『366日』4月13日

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