育ち合う親と子
親と子は、どちらか一方だけが成長するのではなく、子供が大人へと成長していくに従って、大人のほうも親として成熟していくのではないでしょうか。親と子には、お互いに成長を促し合っていくという相互作用があるようです。夫と妻の間にも、同じようなことが言えます。
この相互作用がうまくはたらいている家庭では、親には〝自分たちは何もしていないのに、子供たちがのびのびと育っている〟というふうに感じられるようです。しかし、実際は「何もしていない」ということはなく、親の日ごろの生活態度が子供たちへ伝わっているのではないでしょうか。昔から「子は親の後ろ姿を見て育つ」と言われるとおりです。子供が健全な成長を遂げていくためには、やはり何よりも、親自身の生き方が問われているといえるでしょう。
『ニューモラル』350号,『366日』11月5日