分類:C3
道徳と経済は一体である
人間の生活は、衣食住をはじめとして、何をするにも経済と切り離して考えることはできません。その意味で、人間生活は経済生活であるともいえます。
経済を動かすものは人の心です。企業活動に必要な知識や技術、物やお金、情報なども、これを運用する人の心次第で、よいことにも悪いことにも使用できます。ですから、心づかいと行いの標準を示す「道徳」は、個人にだけ求められるものではありません。企業も道徳心があってこそ、真に人の幸せに役立つことができるのです。
企業の道徳心とは、これを構成する人々の道徳心の総体であり、取引の方法や接客の態度、商品の質など、企業活動のすべての面に表れてきます。道徳という基盤の上に経済を築き上げる「道徳経済一体」の考え方に基づいて、常に自社の道徳性を省みるとともに、一人ひとりの道徳性を高める努力をしていきたいものです。
『ニューモラル』230号,『366日』7月12日