電話対応の回数を数えてみると……
仕事とは、趣味や娯楽のように楽しいことばかりではないでしょう。単調な作業が続くと、時には苦痛を感じることもあります。そんなときは少し立ち止まり、その仕事の意味や目的、自分がその仕事をしたことで喜ぶ人に、思いを馳せてみましょう。
職場での電話対応を例に考えます。仮に、一日に受ける電話が平均十五件だったとしましょう。これに一か月の勤務日数と、一年間で十二か月分、そして自分の勤続年数を掛け算すると、どんな数字になるでしょうか。――その回数の中には、相手の喜びに触れる機会や、自分がなんらかの成果を実感できた出来事も、きっとあったはずです。そのときの自分自身の気持ちを思い起こすだけでも、自分の仕事に対する印象は変わってくるのではないでしょうか。まずは「目の前の仕事に一生懸命に取り組む」という姿勢を、忘れないようにしたいものです。
『ニューモラル』494号,『366日』12月15日