道徳の授業:公正・公平・社会正義

分類:C2 A2

熱心さの弊害

 つい「自分の尺度」を「社会の基準」と思い込み、他人を変えることにエネルギーを注ごうとしてしまっていることはないでしょうか。しかし、そのエネルギーはかえって問題を複雑にし、人と人との「和」を損なう力になりかねません。

 人は物事に一生懸命に取り組んでいるときほど、周囲が自分ほど熱心ではないように見えて、“自分だけが頑張っている”という気持ちを持ってしまいがちです。熱心さは大切なことですが、それは時に、自分の心を堅く、狭く、高慢にしてしまうことがあります。私たちが「熱心さの弊害」に陥ったとき、他人のよいところは見えなくなり、周囲から「和」が失われていくのです。

 一生懸命になっているときほど、考え方や歩調の異なる人を受け入れる「心のゆとり」を忘れないようにしたいものです。


『ニューモラル』498号
『366日』11月7日

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