大人を見つめる子供の目
子供と一緒に車で出かけた際、「皆がやっていることだから」と、つい駐車禁止のスペースに車を停めてしまった、という経験はないでしょうか。
子供たちは身近な大人の言動をよく見聞きしています。また、テレビなどを通して社会のいろいろな不正行為を知らされることもあります。こうしたことが積み重なって“大人の社会は汚い”“正直者は馬鹿を見るだけだ”といった考えが子供の中に植え付けられたら、子供たちは大人への信頼を失ってしまうのではないでしょうか。
今、社会のモラルの低下を嘆く人は多いのですが、一人ひとりはそうした風潮と、本当に無関係なのでしょうか。気づかないうちに、私たちもその原因になっていることはないでしょうか。大人の責任は大きいと言わざるを得ません。こんな時代だからこそ、私たち一人ひとりが今一度、モラルの原点を見直したいものです。
『ニューモラル』402号,『366日』5月14日