皆がやっていることだから
「皆がやっていることだから」
私たちがこの言葉を口にするとき、どこかに自分のやっていることに対する後ろめたさがあるようです。「悪いのは自分一人ではなく、周りも同じなのだ」ということを、自分への言い訳にしてしまっているのではないでしょうか。心のどこかでは〝ちょっとおかしいのでは〟と思っていても、「皆がやっていることだから」とか「今までやってきたことだから」と言われてしまうと、なんとなくそれに従ってしまうのです。
少しは良心の痛みを感じているはずなのに、自分でもいけないことだと分かっているはずなのに、周りに引きずられてしまうという弱さを、私たちは持っています。環境に左右されず、どのような場合でも自分が正しいと思う道を選ぶことのできる芯の強さを培っていきたいものです。
『ニューモラル』402号,『366日』3月24日