心の貯金箱
ある小学校でのお話です。「心の貯金箱」と名づけた空き瓶を教室に置いて、クラスの子供たちが「うれしかったこと」「楽しかったこと」「友だちのよいところ」などを書き込んだ紙を入れていくことになりました。
やがて、瓶三本が小さな紙でいっぱいになりました。そこに記された言葉は「○○ちゃんが掃除を手伝ってくれた。ありがとう」「○○君が傘を貸してくれて、とてもうれしかった」など……。そしてこの実践を始めてから、子供たちの間で感謝の言葉や人を褒める言葉が多くなってきたそうです。
思いやりを実践するには、まず日ごろの生活の中で人の美点を見いだすなど、人を思う温かい心を育んでいくことが大切ではないでしょうか。いつも気にかけ、心に留めていることは、とっさのときにも言葉や行動として表れてくるでしょう。
『ニューモラル』225号,『366日』11月30日