分類:A5
自分自身を高める逆転の発想
私たちは、自分にとって都合の悪いことが起こると、その原因を相手や周囲のせいにしがちです。そして、相手を心の中で責め、不平や不満を訴えます。しかし「相手は自分を映す鏡」ととらえると、自分の不十分さや未熟さ、反省すべき点などを、誰よりもよく教えてくれる存在だと受けとめることができるのではないでしょうか。
私たちは物事が順調に進んでいるとき、自分の行動や考えを見直したり、反省したりすることはありません。ですから悩みや葛藤が生じたときこそ、自分を省みるチャンスであり、自分の成長のための新たな一歩を踏み出すチャンスなのです。
「苦手な人は、自分の心を磨き高めてくれる恩人である」という考え方は、私たちの人間関係をよりいっそう豊かにし、自分自身を高める「逆転の発想」といえるでしょう。
『ニューモラル』459号,『366日』6月28日