自分でカレーをつくってみたら……
食育は、単に食に関する情報や知識を伝えるだけのものではありません。家庭や学校、地域の中で、実際にさまざまな体験を積むことによって、自然と食について学んでいくことが、本当の意味での食育になります。
例えば家庭の中で、子供たちにカレーづくりを任せてみたとしましょう。材料を同じような大きさに切りそろえ、炒めて煮込むという一連の作業は、子供たちにはなかなか大変なことです。少しくらい失敗はあるかもしれませんが、自分がつくったカレーはおいしいに違いありません。家族からも「おいしい」と評価されればうれしくなって、何度も挑戦する気持ちが湧いてきます。そのうちに自分なりの工夫を加えるようにもなるでしょう。何より、ふだんの食事をつくってくれる家族への感謝の気持ちも芽生えてくるのではないでしょうか。
『ニューモラル』452号,『366日』8月4日