仕事と主体的に向き合う
中国の禅僧・臨済は「随処(ずいしょ)に主(しゅ)となれば立処(りっしょ)みな真なり」という言葉を残しています。どのようなところでもやる気になって主体的に取り組めば、自分自身の立っているところに真理が微笑むという教えです。
私たちが仕事と向き合うとき、自分自身が「随処に主」とならなければ、「生きがい」や「やりがい」が生まれることはないでしょう。雑用と思って仕事をすれば、その仕事は雑用になります。心を込めて取り組めば、それは雑用ではなくなります。
誰もが「夢に描いたとおりの仕事」に就けるわけではないかもしれません。また、時には気の進まない仕事を与えられることもあるでしょう。それでも、自分自身の仕事との向き合い方を考え直すと、必ずそこに「他人や社会のために役立つ」という道が見いだせるのではないでしょうか。
『ニューモラル』450号,『366日』4月5日