三人の石工
ある旅人が、建築現場で働く三人の石工に「今、何をしているのか」と尋ねると、一人目の石工は「親方から言われて石を切っている」と言いました。二人目の石工は「家族を養うために城壁の石を切っている」と。そして、三人目の石工は「この地域でいちばん立派な城壁をつくるために石を切っている」と答えました。
自分の仕事の目的をどのように理解するかによって、仕事に対する意識は変わります。また、自分が仕事に心を込めた分だけ、その努力が実ったときには大きな喜びを感じられるはずです。
たとえ当初は不本意に思えた仕事でも、その仕事と真摯に向き合い、心を込めて、ひたむきな努力を続けていく中で、喜びが見いだされてくることもあるのではないでしょうか。
『ニューモラル』494号,『366日』7月7日