社会貢献活動の種類(事例別)を知ろう

「社会貢献」とは、「社会生活の向上のために尽力すること」です。社会に生きる一人として「自分でも何かしたい」と考えている人もいるのではないでしょうか。しかし、どのようにして社会貢献をすればよいのか分からず、なかなか一歩を踏み出せない方もいるかもしれません。そこで今回は、さまざまな事例を紹介しながら、身近にある社会貢献活動について解説していきます。
社会貢献活動って、どんなことが求められていてどんなことができるの?
そもそも社会貢献活動とは、どのような活動を指すのかご存じでしょうか。社会貢献には明確な定義はありません。また、「時間やお金を必要とするのではないか」「個人では難しいのではないか」と思っている人もいるかもしれませんが、実はそうではありません。
自分が社会のために役立つと思えることを実行すれば、それが立派な社会貢献です。そのため、子供から大人まで、どんな人でも参加できます。また、社会貢献にはさまざまな手法があることも特徴です。大切なのは「自分がなぜ、社会貢献をしようと思ったのかを忘れないこと」。
考えているだけではなく、自分の「社会に役立ちたい」という思いを行動に変えて、できることから始めることが大切です。
参照 :「改めて社会貢献とは? 個人でできることを知ろう」
社会貢献活動の事例を学ぶ

①災害支援活動
モラロジー道徳教育財団では、災害などで被害を受けた人や地域に対してさまざまな災害支援活動を行っています。これまで実施された災害支援による社会貢献活動を紹介しましょう。
●熊本地震の被災地への支援活動
2016年4月14日に発生した熊本地震では、熊本城の一部が崩落するなど大きな被害を受けました。モラロジー道徳教育財団では、同月25日に平成音楽大学へ水100ケースと生活用品をお届けしました。
●復興支援ボランティアを実施
2017年5月27日~28日、宮城県名取市の海岸において防災用松林の除草作業、あわせて被害の大きかった名取市閖上地区において慰霊と視察を実施。以前より、東日本大震災の津波によってすべて流されてしまった黒松をもう一度復活させるため、地域の方々が中心となって植栽を行ってきました。
この復興支援では、東北、関東、東海など各地から20~40代を中心に70名以上が参加し、黒松の育成を阻害する雑草を根から取り除き、黒松が十分に生長できるよう除去作業に尽力。美しい海岸風景が1日でも早く復旧できるよう、犠牲者への祈りとともに活動を行いました。
●「被災地応援! 親子でいくジュニアセミナー」を開催
2019年7月13~15日に開催された「被災地応援!親子でいくジュニアセミナー」には、柏市近隣、東京都、横浜市から、合計37名の親子が参加。福島県の帰還困難地域の見学、被災された方からのお話、慰霊碑への黙とうなど、子供たちの心に残る体験となりました。
宮城県の名取市防災林では、黒松の木の生長を促すための剪定作業等を行い、身体を使ったボランティアも実施。災害の恐ろしさを実感するとともに、復興への小さな力添えができたセミナーでした。
●台風被災地・災害ボランティア(富津市)に参加
2019年9月には、台風15号により千葉県を中心に幅広い地域で大きな被害を受けました。同年11月3日に、千葉県富津市で災害ボランティアとして参加。強風で半壊した建物を解体した木材の運搬作業です。2tトラック2台を使い、計10台分の木材を廃棄所に運搬し、集積所の受付終了前に完了し、大変喜ばれました。
●寄付金による社会貢献活動
モラロジー道徳教育財団では、随時寄付金を募り、災害などの被害を受けた方々への支援を続けています。寄付をすることは、個人が気軽にできる社会貢献活動の一つです。
・熊本地震における救援活動
2016年の熊本地震では、モラロジー道徳教育財団に対策本部を設置し、継続的な救援活動を実施。寄せられた救援金は挙げた支援物資のほか、熊本・大分両県をはじめとする地方自治体などへの義援金や被災された関係者への見舞金、ならびに熊本城・阿蘇神社修復費用などに活用されました。
・旭川市に医療用マスク2,000枚を贈呈
モラロジー道徳教育財団では、子供の健やかな成長を促し、社会の未来を支えるための児童支援活動を以下のように行っています。
②児童の支援活動
モラロジー道徳教育財団では、子供の健やかな成長を促し、社会の未来を支えるための児童支援活動を以下のように行っています。
●子育て支援
・保護者支援:親カフェサロン
子育て中の親が気軽に参加できる、保護者対象のカフェサロンを年10回開催。毎回多様なテーマを設定し、悩みを語り合いながら子育てや家庭づくりのヒントを考えます。
・ファミリーサポート・カレッジ
「子育て支援などの社会貢献活動を始めてみたい」「これまでの取り組み方を見直してみたい」といった人を対象にした勉強会です。オンライン開催なので、気負わずに周囲を気にせず参加できます。
・子育て講演会の開催
不登校や親子の不仲など、家庭で抱えるさまざまな悩みをテーマに有識者を招き、子育てのあり方を考える場を提供します。
・家族のきずなエッセイ
「家族のきずな」「命のつながり」「敬老」など、家庭を取り巻く多様なテーマで、エッセイを募集。両親や兄弟姉妹、祖父母、祖先に心を向ける機会を提供し感謝の心をはぐくむとともに、自己の存在について考え、認められる人間への成長を促します。家族のきずなエッセイを応援する意味での寄付により、子育て支援の活動に参加することが可能です。
→家族を想う気持ちがあふれる!心温まる家族のきずなエッセイ
・星空教室
壮大な宇宙への興味を育み、地球に生きる私たちの命を見つめ、未来の宇宙飛行士を育てるための教室です。星空教室実施を応援する寄付をすることで、子供たちの夢と成長を育む活動に親子で参加できます。
→未来の宇宙飛行士を育てよう!秋の親子で楽しむオンデマンド講演会を開催します!
③その他の支援活動
モラロジー道徳教育財団では、他にも多彩な社会貢献活動を行っています。その社会貢献事例を紹介します。
・助成事業の実施
「学校教育助成」「社会教育助成」など、モラロジーを基調とした道徳教育の推進やその普及に貢献する学校・個人・団体に対しての助成を行っています。道徳教育で思いやりに満ち、個人の尊厳を重視する社会づくりをサポートしていきます。
・ユニセフ・ハンドイン・ハンド募金
全国のモラロジー協議会・事務所を通じて日本ユニセフ協会が主催する募金活動に、第1回(1979年)から協力しています。毎年50ヵ所以上に上る会場で実施されています。
身近にできる社会貢献

●直接、間接を問わず、個人でできる社会貢献活動は、社会のいろいろな場所にあります。
・災害ボランティアとして被災地に行き、復興を支援する
・子供たちの放課後学習のサポートを行い、勉強を教えたり、一緒に社会について考えたりする。週末や休日のキャンプなど野外活動の実施に携わる
・高齢者や孤独を感じている人の話に耳を傾ける、傾聴活動
・海岸、公園、道路など公共エリアにおけるクリーン活動への参加
・動物保護ボランティア。保護施設でのサポートおよび、一時預かりを実施
・街頭での募金活動に参加する
●間接的な社会貢献活動の事例(募金や寄贈など)
・街頭、コンビニ、スーパーなどに設置された募金箱に募金を行う
・インターネット募金をする
・有益な活動を行っている団体などに寄付をする
・クラウドファンディングに参加する
・フードバンクに食品を寄贈する
この他にも「近所の独り暮らしの高齢者の様子を日々気にかけ、異変があった場合に公の施設に通報する」なども、立派な社会貢献の一つです。社会貢献の気持ちさえ持っていれば、どこにでも行動のきっかけは見つかります。
自分なりのやり方で社会貢献活動に参加しよう
社会貢献は特別な人だけが行う特別な行為ではなく、誰でも気軽に行えるものです。自分の生活が社会に支えられているのと同じく、自分もその一員として行動によって支えることができます。初めは他人の真似事でもよいので、無理のない範囲で自分なりの社会貢献活動を行っていくことが大切です。