社会貢献

子供を支援するために寄付をしたい! その確実な方法とは?

現在、日本でも子供の7人に1人が貧困という状況にあります。日ごろから、さまざまな困難にさらされる子供たちのニュースを目にするたびに、「何とかして力になりたい」と考える人もいるのではないでしょうか。ここでは、子供たちの確実な支援につながる寄付についての情報をお伝えしていきます。

子供への支援の必要性について考える


モノがあふれ一見豊かに見える日本の社会でも、支援を必要としている恵まれない子供はたくさんいます。子供の居場所支援の活動を行っている団体の代表的な事例をみていきましょう。

 

例① :育成環境の不足

貧困や親の無関心により、生活環境による経験値が極度に不足する場合があります。具体的な弊害例は以下の通りです。

 

・小学生になっても海苔と黒い紙の区別がつかない
・生活経験の不足から一つのことを長く続けられない
・鉛筆を使うことに苦痛を感じる
・起床・食事・歯磨き・着替え・入浴・就寝・爪切り・髪を整えるなどの生活習慣を整えられない
・人の感情が読めない
・泣けない、怒れない、表情がない、行動がぎこちない、感謝できない
・言語の遅れ、劣等感、虚言、盗癖
など

なかには、他者との関係がうまく築けず、学習に興味を持てないため不登校になる子供もいます。

 

例② :親や家族による虐待

児童虐待は貧困家庭で多く見られます。また、両親の離婚・再婚などを経て、複雑な家庭環境となることで、虐待が発生している例も少なくありません。家庭という本来守られるべき場所が虐待の現場となっていると、子供は逃げ場がなくなります。自分でSOSの声を上げられなかったり、あえて隠そうとしたりする子供もいるため、周囲の関心とサポートが必要です。

 

例③ :発達障害による問題の複雑化

発達障害を抱える子供は、友だちや教師との関係がうまく築けず、孤立する傾向があります。親が子供の障害を認めず適切な対応をしてこなかったり育成を放棄したりすると、さらに問題が複雑化し子供にとって深い心の傷となりかねません。
現代社会はストレスが多く、大人でも多様な問題に対処しながら健全に生きていくのが難しい時代です。身近で守ってもらえる環境にない子供に対しては、社会全体で手を差し伸べる必要があります。しかしこうした問題に対して個人で支援することは難しく、たとえ行動を起こしてもその効果は限定的です。

そのため児童支援団体への寄付を通じて、確実に助けの必要な子供への支えとなることを希望する人も多くいます。一方で、子供への支援を目的とした寄付を検討する人は、次のような不安を持つことが多いようです。

 

支援団体の種類を知りたい

支援団体の活動内容を知りたい

支援団体が信頼できる団体かを知りたい

 

寄付者の不安が解消でき、善意が確実に子供の支援につながるような寄付先の情報が求められています。

 

一般的な児童支援の内容について


ここでは、国内における一般的な児童支援の内容について紹介します。

 

貧困問題

貧困家庭の子供には、教育格差や健全な成長の阻害といった問題が発生します。貧困環境にある子供は、一般的な経済水準で育つのと比べて学力が低いという傾向が顕著です。また、体や心に与える影響も大きく、成長後も他人や社会との関係をうまく構築できない可能性があります。

貧困問題への主な対策は次の通りです。

・無償での学習指導
・教材・学習費用への支援
・「こども食堂」の設置
・政府や自治体による給付金
・自立支援金の貸付など

 

教育問題

教育における問題として挙げられるのは、貧困やその他の事情による教育格差、増加する不登校があります。不登校の主な原因としては、いじめや友人間でのトラブル、教育現場での居心地の悪さなどがあり、その根本には精神的な未発達、家庭環境、発達障害、神経症といった個別の事由がからんでくることも少なくありません。

まずは、子供の居場所を作ることが第一の支援策であり、フリースクールや現代版寺子屋のような多様性と柔軟性を持った受け入れ先が求められます。

 

虐待問題

厚生労働省のデータによると、児童虐待件数は1990年の統計開始以来30年連続(1990~2020年)で最多を更新しています。虐待を受けると子供の人格形成において以下のような強い影響が現れる傾向です。

項目 考えられる影響
対人関係 関係性の構築困難、信頼できない、関係が深められない、不信感・恐怖心をもつ
衝動コントロール 待てない、粗暴性、じっとしていられない、落ち着きがない
社会的スキル 基本的生活習慣や社会的ルールが身についていない
情緒・感情 不安定、未分化、不快感が強い、一般的な感覚や感情が分からない・理解できない、精神的な解離、抑うつ
自己像 自他の境界のあいまいさ、自己評価の低さ、劣等感、被害感
逸脱行動 盗み、徘かい、性化行動、いじめ、性的加害
認知機能 ボーダーライン、言語性IQの低さ、下位項目のばらつき、学力の低さ

児童家庭支援センターや、児童相談所、市区町村の連携と保護施設の充実、里親制度・養子縁組制度の整備などが緊急の施策となります。

 

災害被災問題

災害により家族を失った子供の生活支援や被災した家庭への生活基盤の立て直し、経済支援が求められます。大きな災害を経験した子供は、一見普通に見えても心に大きな傷を負っている例が少なくありません。そのため、就学援助だけでなく長期的な心のケアについても支援策が必要です。

 

その他の問題/b>

心身の障害を持つ子供に対して、一人ひとりの状態に合う生活環境・教育環境を提供することで、社会の一員として自覚できるようになるでしょう。発達支援は「療育」と呼ばれており、将来的な自立と社会参加を目指した支援、施策が求められています。療育を行う機関の例は、児童福祉法に基づいた児童発達支援センターや児童発達支援事業所などです。

 

その他の児童支援NPO団体をご紹介

その他の児童支援NPO団体には次のようなところがあります。

 

① 認定NPO法人 フローレンス

「赤ちゃん虐待死」「障害児保育」「病児保育」「待機児童」「ひとり親」「孤独な子育て」「働き方」など、幅広い社会問題に対峙する社会問題を解決する集団です。2004年に設立した国内最大規模の認定NPO法人です。2005年から取り組んでいる病児保育分野では、2019年に保育業界最多の8万件を達成。その成果が認められ、2016年には「日本サービス大賞優秀賞」を受賞しました。

 

② 認定NPO法人 全国子供食堂支援センター・むすびえ

むすびえは、誰もとりこぼされない社会を日本でつくりたいという思いを持って活動をしています。
各地域のこども食堂ネットワークを支援すること、何か社会に貢献したいと考えている企業・団体とつながりこども食堂へ支援を届けること、調査・研究をし、啓発をしていくこと。むすびえは、3つの軸で、歩んでまいります。

未来を担う子供たちの健全な育成は社会全体の責任です。とはいえ、これまで紹介してきたような貧困や虐待に加え、自己肯定感の欠如、他者への思いやり、感謝の心の欠如といった問題も散見されることです。モラロジー道徳教育財団では、未来の社会をつくるための人財育成に力を入れています。自然とのかかわりの中で生きる力を育むこと、家庭とのつながりを通して思いやりの心、感謝の心を根付かせることなど、子ども・家庭・地域社会等へさまざまなサポートを展開しています。

 

モラロジー道徳教育財団の児童支援について

公益財団法人モラロジー道徳教育財団は、1926年(大正15年)に創立。モラロジー(道徳科学)および倫理道徳の研究、そしてこれに基づく社会教育を推進する研究教育団体です。モラロジー道徳教育財団は、「公益財団法人」として寄付金を集め、児童の支援に役立てています。

モラロジー道徳教育財団の概要

モラロジーとは、道徳科学という意味です。社会的なエチケットやマナーといった倫理道徳、先人たちの高い道徳精神を学び、自ら実践することにより、平和な世界と幸福な暮らしを実現していくという考えをもとにしています。

モラロジー道徳教育財団では、道徳の科学的・学問的研究と、道徳に基づく社会教育・学校教育を推進。千葉県柏市を本拠地として全都道府県の主要都市を中心に約500ヵ所にモラロジー事務所を設置するほか、ブラジルや台湾をはじめとする海外でも研修会や講演会を開催しています。

 

モラロジー道徳教育財団の児童支援活動実績

青少年育成

自然体験宿泊型セミナーを開催し、自然に親しみながら道徳心を養う場を提供。「感謝の心」「思いやりの心」「自立の心」を育みながら、同年代の友だちとの交流を通して孤立を防止し、他者との共存を学びます。

道徳授業指導力向上講座

「先生を応援する」ための活動を実施。道徳教育の指導力を高め、協力や協調、他者を大切にする意識の育成ができる授業への貢献をしています。また、学校への講師派遣を行い、道徳教育のよきアドバイザー役を務めています。

子育て支援

子育てに悩む親世代に向け、親カフェサロンによる交流の場を提供。講演会で知識と考え方を学び、課題の解決サポートを行うほか、サークル・グループ活動の主催を希望する人に向けてスタートアップ支援を実施しています。子供の生活環境を健全に保つために、家庭の核となる親世代の精神的なバックアップの役割を果たします。

家族のきずなプロジェクト

「家庭の教育力向上」「地域の道徳力向上」「学校における道徳教育の支援」を目指し、全国各地で活動しています。心の教育の出発点となる家族が、共に心豊かに暮らせるようにサポート。「家族」をテーマにした講演会の開催や、家族のあり方を考えるための教育機関誌の配布を行っています。

家族のきずなエッセイ募集事業

主に、小・中学生を対象とし、「家族のきずな」「命のつながり」「敬老」などをテーマとしたエッセイ、手紙、メッセージなどの作品募集事業を開催。これまで、毎年100会場以上での開催、約25万編応募の実績があります。テーマについて深く考える機会を持ち、周囲の人との関係やその大切さを感じる、感謝の心に気づく、また自分の存在を大切にするきっかけとすることがねらいです。

モラロジー道徳教育財団を通した児童支援寄付の方法を紹介

モラロジー道徳教育財団を通じた児童支援には、次のような方法があります。

寄付をする

「会員になって寄付する」「非会員のまま寄付する」といった2つの方法です。寄付頻度については、1回のみ、月ごとで選択可能です。支払い方法は、クレジットカードのほか、Amazon Payが利用できます。

年会員になる

モラロジー道徳教育財団の会員(賛助員)となり、寄付を行います。

まとめ

未来を担う子供たちの健全な育成は、社会全体の責任です。貧困で悩んだり苦しんだりしている子供を一人でも救いたい。また、多種多様な価値観の中で、自立の心・思いやりの心・感謝の心を子供たちにしっかりと根付かせていきたい……そうした個人の意思が、大きな力となります。子供を確実に支援していくためには、対象となる団体の活動をしっかりと確認して寄付することが大切です。

 

当財団の寄付ページ

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