第57回道徳教育研究会

沖縄県石垣会場

素直に受け止める子供を育てる

 令和2年8月29日(土)、沖縄県石垣会場で、オンラインによる第57回道徳教育研究会を開催(後援:文部科学省、沖縄県教育委員会、石垣市教育委員会)。県内外から現職教諭など77名の参加者が、学校教育アドバイザーの野口芳宏講師(植草学園大学名誉教授)の話に耳を傾けました。

 

熱の入った講義を行う野口芳宏講師

 

 前半は、野口講師が執筆し教科書にも掲載されている「電話のおじぎ」を教材に、野口講師が3名の児童役の先生に質問しながら模擬授業を展開。同教材は、小3と小6の孫が、電話口で見えない相手にお辞儀する祖母の姿をおかしくてたまらないと笑いますが、母親から聞いた見えない相手にお辞儀をする祖母の行動の真意に孫たちが気づき、徐々に認めていく様子を描いたものです。野口講師は、子供が親や先生の言うことを素直に認めたり、行動と言葉、心遣いを一致させたりすること(身口意一致)が重要であると強調します。そして、人のために善いことをすることが自分にとっても気持ちいいという善行快感へと導く重要性を訴えました。

 

模擬授業で使用した資料「電話のおじぎ」

 後半は「教科書教材の生かし方」の講義と質疑応答。その内容は以下の通りです。

〇教科者ができたことはよいことだ。編集者のねらいが伝わる。
〇指導書に書かれている展開は例であるので、その通り展開するということではなく、参考にするということ。
〇教科書だけではなく、他教材も合わせて使うことは意気込みや前向きな開発につながる。
〇優れた授業は、教師の優れた素材研究なくして生まれない。

 

ネットを通して意見交換

 

(令和2年9月2日)

 

 大半の道徳教育研究会が中止になる中、沖縄の2会場でオンラインによる道徳教育研究会が行われました。コロナ禍の研究会の新しい方向が示され、来年度以降の参考になるのではないかと思っています。(学校教育センター担当) 

 

ページトップへ