テーマは「教師の人間力を高める」――大分県日出町会場
8月17日、日出町保健福祉センター(大分県速見郡)において、第56回道徳教育研究会を開催。今年のテーマは「教師の人間力を高める」。国東市・杵築市・日出町・別府市・大分市・佐伯市・日田市の現職教員や教育関係者、県内5つのモラロジー事務所から、合計71名が参加しました。
なお、今年も県教育委員会から別府教育事務所の山香昭所長、地元の日出町から堀仁一郎教育長より御挨拶をいただきました。
第1講の山﨑健彦講師(モラロジー研究所教育者講師)は、パソコンとプロジェクターを駆使して、模擬授業を展開。子供たちの視覚に訴えて、考えさせるという独自の手法で、聴講者と一体となった「授業」を創出しました。
「思いやりの心」の大切さを子供に教えるために、右手と左手を組み合わせてできた漢字が「友」、論語の「己の欲せざる所、人に施すことなかれ」、松谷みよ子の「わたしのいもうと」の読み語り等々、自らの実践を紹介。また、自分自身の存在を確認するために、両親、祖父母、曾祖父母の名前を系図に現わすなど、アイデアいっぱいの講義でした。
第2講の原孝司講師(同生涯学習講師)は、「
高校野球は勝つことだけを目的にしてはいけない。企業も利益を得ることは手段であって目的ではない。人づくりこそ目的にすべきであるということを、日本文理高の鈴木監督の言動、渋沢栄一の「論語と算盤」から引くなど、時宜に応じた話題で、多くの参加者が、「なるほど」とたびたび頷いていました。講義の中では「時が熟さなければ分からないことがある」(松原紗蓮さんの随想)や鈴木秀子先生の「縁を生かす」という文章を紹介。「あらゆるものに機縁がある。大事なのは、与えられた縁をどう生かすかである」という言葉が印象的でした。
続いて行われた毎年好評を得ている「パネルディスカッション風質疑応答」では、多くの参加者の意見・感想が発表され、大いに盛り上がりました。

現職教員をはじめ教育関係者など71名が参加

パネルディスカッション

活発な質疑応答が交わされました