モラロジー研究所ならびに廣池学園は平成28年11月13日(日)、創立者・廣池千九郎生誕150年(1866~1938、法学博士)を記念し、経済・経営シンポジウム「“道経一体”の経営で永続への道を切り拓く」をハイアットリージェンシー東京(東京都新宿区)において開催(後援:一般社団法人日本道経会)。経営者をはじめ、企業関係者920名が参加しました。
まず主催者を代表して廣池幹堂理事長が挨拶。その後、来賓として小池百合子・東京都知事が登壇しました。インドのマハトマ・ガンジーが警鐘を鳴らすものとして説いた「7つの社会的罪」より「道徳なき商業」の言葉を引いて、「もうかればなんでもよいかというと、そうではない。企業には、経営と道徳を一緒に進めていく“道経一体”、“三方よし”の精神で社会的責任を果たし、さまざまな場で活躍していってほしい」と述べられました。
第一部では、中山理・麗澤大学学長が『企業永続の条件――21世紀に生かす廣池千九郎の道経一体思想』と題して基調講演。第二部では、諸岡靖彦・米屋㈱代表取締役CEO、田原道夫・㈱ソフテック代表取締役会長、小松務・㈱巖手屋、㈱小松製菓代表取締役会長を迎えてのパネルディスカッションを展開。「企業の永続に、なぜ経営理念が必要か」「人づくりにおいて力を注ぐべきことは何か」「困難に打ち克つためにリーダーはどのようなマインドを持つべきか」などを語り合いました。人材育成こそ企業繁栄の道であり、経営者自らが人格を磨く必要性を確認し、会は幕を閉じました。
参加者からは「道経一体、三方よしの経営を行うには、家庭、職場、取引先、エンドユーザーまでのすべてを大切に思うことが大事だと気づかされた」「近年は利益至上主義によってさまざまな問題が生じているが、道経のバランスを保つことの大切さをあらためて考えるきっかけとなった」などの声が寄せられました。