12月3日~4日、福島県・宮城県の被災地をめぐる「スタディ&ボランティアツアー」を開催しました(参加者:柏市民の方々および麗澤大学生12名)。
まず行きのバスの中で、気仙沼市出身の麗澤大学生に被災時の体験発表いただくとともに、参加者からも今回のツアー参加の思いなどをお話しいただき、交流を図りました。
午後、福島県双葉町の東日本大震災・原子力発電災害伝承館、浪江町の震災遺構となる請戸(うけど)小学校などを見学、震災前と後の姿から、震災に対する認識、防災についての意識を風化させてはならないという思いを、改めて皆さんが心に刻み込みました。
4日は、平成25(2013)年にいち早く再開した「ゆりあげ港朝市」(宮城県名取市)を見学、その後、海岸防災林が育成されるボランティア地へ。ここでの黒松の植樹に携われたガーデンニ賀地会長の田中秀穂さんより、防災林の大切さ、枝の剪定作業のやり方などを説明していただき、約1時間にわたって剪定作業を行いました。
参加者からは「ボランティアは初めてなので、こうしたことで貢献できて嬉しかった」「(大学生)国際学部で日頃外国のほうに目を向けているが、こうして国内の中にある大切なことに気づけてよかった」「松がチクチクして痛かったが、こうして体で感じることができたのも大切なこと」などの感想が寄せられました。
田中さんは「(海岸のほうにつくられた)コンクリートの堤防は、今はよくても100年持つかどうか。こうして育てた黒松は地域に根付き、1000年先もここを守るものになる」という思いで防災林の復活に力を注いできた人。実際のボランティア活動と田中さんとの交流を通じて、参加者たちはかけがえのない学びを得ることができたようです。
財団では今後も被災地に向けた、さまざまな社会貢献活動を進めてまいりたいと考えます。