ダライ・ラマ法王14世ご来臨。麗澤大学名誉博士号授与式、特別講演会を開催

 平成30年11月19日、ダライ・ラマ法王14世が当キャンパスにご来臨。麗澤大学より日本の大学としては初となる名誉博士号が授与されました。また会場の体育館に集まった麗澤大学の学生、麗澤中学・高等学校生、そしてモラロジー研究所関係者など、約1,700名に対し、「慈悲心は世界平和の源~日本の高等教育への期待~」と題してご講演をいただきました。

 授与式に先立ち、廣池幹堂・モラロジー研究所理事長は、「ダライ・ラマ法王は、世界の中で“人類の幸福”と“世界平和”を説き、精力的に活動をされています。21世紀の今日、科学や知識が向上したものの、“人類の幸福”“世界平和”とはほど遠い現実が目の前にある、それを法王は憂い、慈悲の心の大切さを訴えられています。それは本学の創立者・廣池千九郎の精神と共通するところです」等と挨拶。その後、中山理・麗澤大学学長より今回の名誉博士学位記の授与理由について説明がありました。

 その後に行われた特別講演会では、温厚なお人柄と大人の風格を漂わせる法王は壇上のソファに座られ、右隣の空いたスペースに「大きな椅子に一人だと寂しいから」と中山学長に声をかけられ同席させるというサプライズでスタートしました。
 法王は、まず「地球上には70憶の人間がおり、私もそのうちの一人にすぎません。いつもその立場からお話ししていますが、本日は日本の若い方々と交流できることをとても嬉しく思います」と述べ、
「人間は社会生活を営む生き物であり、社会に依存しています。その社会の中で人間は“怒りの感情”を時に表しますが、怒りは人と人を離反させ、何の役にも立ちません。それどころか貧困や差別、戦争などあってはならない事態をも生み出してしまいます。人が怒りを持つのは悲しむべきことです」
と訴えられました。また法王は、釈尊の教えを引きながら、
「悪しき感情を心の中からどのようになくしていくのか。その方法は仏典の中にもあります。その部分を取り出して上手に活用し、煩悩を克服してよりよい世界を実現してほしい。20世紀は『暴力の時代』でしたが、21世紀は慈悲の心で『対話する時代』となることを期待しています。過去は過去として、これからの未来をどのように構築していくのか。それは慈悲や愛で人に対するという新たな価値観を持った若い方々の肩にかかっています」
と述べられ、心の教育の大切さを強調して講演を結ばれました。

 その後の質疑を受けられ、会場から9名の中高生・大学生が壇上に上がり、質問をしました。「生きるうえで大切な考え方とは」「差別をなくすために若い人は何をすべきか」「人間が生きる意味とは」「ノーベル平和賞を受賞されて、今までと変わったことは」などの質問に、若い人にも丁寧に分かりやすく、そしてユーモアあふれるお答えいただきました。緊張する中学生に「君はいくつ……」と聞き、握手をしながら一人ひとりと楽しそうに接する法王のお姿に、参加者一同は深く感じ入りました。
 講演会を終えた法王は、会場中央を進まれ、多くの参加者とできる限りの時間をかけて触れ合われ、握手をかわして万雷の拍手に包まれました。

 場所を体育館から園内の貴賓館に移し、法王は記念植樹(ゲンカイツツジ)に臨まれました。そして、研究所顧問の櫻井よしこ氏をはじめ研究所・大学幹部との記念会食の後、チベットの小旗を手にした多くの参加者に見送られながら、キャンパスを後にされました。


麗澤中学・高等学校の生徒のお迎え

ダライ・ラマ法王14世

挨拶をする廣池理事長

麗澤大学名誉博士号授与

ソファに腰掛けられてのご講演

約1,700名が聴講

若者から質問を受ける法王

質問者と握手を交わす

花束の贈呈

参加者と直に触れ合う

大歓声に包まれる法王

記念植樹(ゲンカイツツジ)

櫻井よしこ顧問、廣池理事長夫妻と共に

チベットの小旗を振ってお見送り

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