平成30年 伝統の日「感謝の集い」を開催

 モラロジー研究所(千葉県柏市)は学校法人廣池学園と共催で、毎年6月の第1日曜日に伝統の日「感謝の集い」を開催しています。この集まりは、創立者・廣池千九郎(法学博士)によるモラロジー(道徳科学の学術名)創建の目的を再確認すると共に、先人の恩恵に感謝し、その恩恵に報いることを学ぶ日として、本年は6月3日、当法人の理念・目的に賛同する全国の会員や学生、海外の関係者など約一万名が集いました。

原点に立ち返って先人先輩の魂を受け継ぐ

 式典は、午前11時より開会。国歌斉唱、黙想に続き、活動紹介映像「道徳で人と社会を幸せに」を放映しました。

 廣池幹堂理事長は講話の中で、創立者が生涯において追求してきた「普遍的な道徳」は、「人間としての、よりよく生きる道」にほかならない。私たちは、先人先輩からの多くの恩恵を受けて今がある。それにただ感謝するだけでなく、受け継いできた大切なものをさらによいものにして次の世代に引き継いでいくという責任があると参加者に語り掛けました。
 内外の情勢に触れた後、「道徳教育が行き届けば、その国はだんだんと栄える」という創立者の言葉を引用し、生涯を通じて志したのは「道徳で人と社会を幸せにする」ことだと述べました。そのことを心に置いたうえで、「生涯教育から累代教育」「知徳一体」「道経一体」「三方よし」という理念ならびに創立の原点に立ち返って先人先輩の魂を受け継いでいくよう、訴えました。さらに、対立が絶えない世界から争いをなくし、21世紀を「互敬の世紀」として、世代と世界をつないでいくことを祈念し、講話を結びました。

説得力のある自己主張と真の対話を

 午後には、第1体育館を主会場に、髙橋史朗・モラロジー研究所教授、麗澤大学特任教授が「歴史認識問題への対応と道徳教育の共通課題――『三方よし』の観点」と題して講演会を行いました。

 髙橋教授は、はじめにアメリカで起きている歴史認識問題を背景にした韓国系アメリカ人による日本人子弟に対するいじめについて紹介。アメリカを舞台にした中国・韓国と日本の歴史戦・心理戦の現状と、歴史に対する意識の差を解説しました。
 こうした問題は、戦後、アメリカ軍が日本に進駐し、二度と日本がアメリカに歯向かうことのないように行った“日本人に対するマインドコントロール”に端を発しており、いかにアメリカがそこに力を注いできたのかを、いくつかの例を挙げて説明。そのうえで日本人から牙を抜くために最も重視されたのは、伝統や道徳の否定だったと述べました。
 最後に、「今まで日本が世界に対して説得力のある自己主張と真の対話をしてこなかったことを補う研究を深めていくことに力を注いでいくこと。あわせて日本人の心を育てる縦軸である『いのちの連続性』と横軸である『市民道徳』をどのように調和していくかが、今後の重要な道徳教育の課題である」と語り、世代と世界をつないでいく役割を、心ある人たちと共に邁進していきたいと決意を会場に訴えると、大きな拍手が湧き上がりました。

伝統の日「感謝の集い」、廣池幹堂理事長 講話
満員の会場
交声曲「稀人」の演奏と合唱
学びの集い(講演会)
髙橋史朗・モラロジー研究所教授(講演会)
大勢の人で賑わう(食堂「けやき」前)
特製弁当に舌鼓を打つ(食堂「けやき」)
精神伝統に学ぶ会・講話(窪田健吾・モラロジー研究所理事)
企画展示「没後50年記念 廣池千英の業績」
音楽会
アトラクション(麗澤大学ダンス部)
れいたく幼稚園の新遊具で遊ぶ子供たち
教育活動パネル展示
麗澤海外開発協会による東南アジアの民芸品等の販売
麗澤中学・高等学校 日本文化部による琴の演奏とお茶会
第25回 芸術展
麗澤中学・高等学校の生徒によるお手伝い
物産展
木陰で昼食
記念撮影